勉強犬
学校の先生
さぁ、いきなり始まりました、学校の先生との会談。
塾ブログに学校の先生が登場するのは不思議ではありますが、仲良く参りたいと思います。
本日のテーマは「評定・内申点」について。
この話題については、生徒自身はもちろん、保護者の皆様も気になるところですよね。深く突っ込んでみましょう。
なお、「学校の先生」のお話は、複数名にお話を伺って、その内容をまとめているものになりますので、ご了承下さい。
目次 非表示
評定・内申点についての本当のところ
評定って何?内申点って何?
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学校の先生
「評定」と「内申点」の違い
- 評定 各科目に5段階でつける「5・4・3・2・1」の評価の数値のこと
- 内申点 評定を使って計算される数字のこと
ちなみに、神奈川県の公立高校受検に使う「内申点」は、2年時のもの(45点満点)と、3年時の後期中間もしくは2学期末までのものを2倍したもの(90点満点)の合計(135点満点)になります。
入試についての詳しくはぜひ下記の記事でご確認下さい。
参考
【受験情報】神奈川県公立高校の入試の仕組みをわかりやすく解説〜選考方法編〜HOME個別指導塾
評定はテストの得点で決まるわけではない
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学校の先生
それを説明するには、評定を決める仕組みをきちんと理解しなければなりませんね。
評定は、観点別評価で決まる
学校の先生
観点とは、各科目のどこを見て評価をしていくかというもの。通知表では各科目の横に書いてあります。見たことありますよね。
2023年度現在は各科目に3つの観点があります。
3つの観点とは、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」のことです。
この観点を以下のボックスのように5段階で評価し、それを基に計算をして、評定が決まるのです。
地域や学校によっても異なりますが、A゜・A・B・C゜・Cの形が最も多いといわれています。
観点の計算方法については、以下の表がわかりやすいです。
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じゃあ観点別評価はどうやって決まる?
学校の先生
評価方法の例としては、観察・生徒との対話・ノート・ワークシート・学習カード・作品・レポート・質問紙・スピーチテスト・面接・ペーパーテストなどがあります。
そう、中間や期末に代表されるペーパーテストは、あくまで評価方法の一つ。学習評価の手引きにも、こう明記されています。
ペーパーテストは、評価方法の一つとして有効であるが、ペーパーテストにおいて得られる結果が、目標に準拠した評価における学習状況のすべてを表すものではない。
テストを有効な評価方法とはしつつも、それだけで観点別評価は決まらないとしていますね。
そのことを踏まえて、観点を一つずつ見ていきましょう。
まずは「知識・技能」です。
ペーパーテストの比重が大きそうな「知識・技能」ですが、日々の授業中での取り組みもみられることがわかります。
続いて、「思考・判断・表現」です。
これまたペーパーテストのイメージの強い「思考・判断・表現」ですが、多様な活動からも評価されるんですね。
最後が、「主体的に学習に取り組む態度」になります。
出来不出来というよりは、現状からどう成長しようとしているかを見る観点ということですね。
個人的な各々の評価のイメージとしては、「知識・技能」=テスト+α、「思考・判断・表現」=テスト+α、「主体的に学習に取り組む態度」=学習への態度といった感じでしょうか。
「どうしたら良い成績がとれるの?」ということに関しては、後半でじっくり説明しています。
学校の先生
おっしゃる通り、先生や学校によっても異なりますが、多くの場合、説明用の書類や各項目を数値化して評定を判断するカッティングシートのようなものが準備されています。
「なんで自分はこの評定なんだろう」という場合は、まず学校の先生に相談してみましょうね。
改めて、ここまでの注意点を述べておきます。
評定は観点別評価によって決まるので、テストが100点でも5がつくとは限らない。観点別の評価には評価基準が定められているので、気になった場合は先生に確認してみましょう。
ちなみに、県が出している学習評価の手引きはこちらです。
学年末の評定は、通年で評価される!?
勉強犬
学校の先生
わかりやすく言えば、前期の成績が2だった子が、後期で全観点満点だったとしても、評定に5がつくことはないということです。
実は、学年の最後に渡される通知票というのは、後期や三学期のものではなく、それを踏まえた学年末のものなんですね。
その学年通しての評価で決まる。
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評価のつけ方は本当に絶対評価?
勉強犬
学校の先生
昔の成績のつけ方は「相対評価」と呼ばれ、5が何人、4が何人というのが決められていました。必ず評定に1がつく生徒がいたのです。
それに対して、現代は「絶対評価」が主流。1はよほどのことがない限りつかない評定とされています。
ですから、内申の平均というのは上昇傾向です。「相対評価」では3が評定平均になりますが、現在の神奈川県では3.5辺りが平均値になるでしょう。
学校の先生
そうなんですよね。僕は個人的にはそのことを「相対的絶対評価」と呼んでいるのですが、絶対評価と言えども、評価の対象となる母集団によって、評価のつけ方は変わってきます。
具体的に言えば、学校ごとや先生ごとやそこにいる生徒たち毎によって、5のレベルや4のレベルが変わっていくのです。
それが受検では均等に扱われるため、不平等感が出てしまうんですよね。
受検に二次選考があるのは、それについての救済措置の意味合いもあるのかもしれません。ただこれも2024年度入試から態度の観点が得点化されて計算されることになったので、内申の重要性が増しました。
公立高校入試において、5段階の評定の数値は関係なく、学力検査(テスト)と態度の観点、あれば特色検査の得点で合否が判定される仕組みのこと。約1割がこの選考で決まる。
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じゃあ評価を上げるためにはどうすればいい?
学校の先生
そこからは学校の先生だと言いづらい部分があると思うので、僕の方から説明しましょう。
観点別評価や評定を上げるのに重要なポイントは以下の4つです。
成績を上げるための4ポイント
- テストの点数
- 提出物
- 授業態度
- 先生とのコミュニケーション
ひとつずつ見ていきましょう。
テストの点数
成績を上げるには、中間テストや期末テスト、各小テストで良い点を取ることです。
「テストの点数だけでは評定に5はつかない」とは言いましたが、それでもテストの得点が重要な要素であることは間違いありません。
学校のテストで得点できるように、日々日々実力を磨いていきましょう。
提出物
成績を上げたいなら、提出物はきちんと出しましょう。
中身ももちろん大切ですが、それ以上に提出することが大事です。
実力アップの観点からは提出だけのためのワーク演習(答えを写すなど)は避けたいところですが、なりふり構っていられない場合は、とにかく先生の指示に従って提出しましょう。
授業態度
先生とのコミュニケーション
もちろん授業態度や先生とのコミュニケーションも成績アップには重要です。
それは何も先生に気に入られるためというわけではありません。
もちろん生徒と先生だって人と人ですし、コミュニケーションスキルというのは社会で求められている力ではあるので、そういった側面からも大切ではあります。
しかし、何よりも「自分のため」に重要なのです。
学校の先生
そうなんです。気に入られる気に入られないというのは置いといて、自分のために授業態度をよくしたいですね。
それに教壇側から見ていると、不真面目な態度というのは目立つものです。自分が先生だったらどんな態度が「頑張っているな」と感じてもらえるかを想像して授業に取り組めるといいですね。
勉強犬
先生を嫌いになってしまうと、やっぱり悪い態度や科目の苦手にも繋がります。人間って感情の生き物ですからね。
嫌いな相手を「あんまり嫌いじゃない」にする方法は、相手をよく知ること。
「ちょっとあの先生苦手かも…」なんて時は、あえてコミュニケーションをとって、少しだけ相手を知ってみましょう。良い一面が見えてくるかもしれません。
でも、「もう限界!」みたいな時は無理せず、周りの大人にちゃんと相談しましょうね。
まとめ
だいぶ長くなってしまいました。
先生、今日はありがとうございました。
学校の先生
これらの情報が、どこかで誰かの参考になったら幸いです。
勉強犬